
ポイント3行
- 工場づくりは「機械への材料の配り方」「工場をマップのどこに置くか(配置)」「何で運ぶか(輸送)」の3つをセットで考えると、ごちゃごちゃしがちな悩みがすっきり整理できます
- 配置にはメガ工場や地域分散などの型があり、輸送はベルト・列車・ドローンを「量」と「距離」で使い分けます。どちらもPCの重さ、つまりフレームレートや物流のラクさに関わってきます
- どれか1つだけが正解ではありません。自分の規模と遊び方に合わせて、配置と運び方をセットで選ぶ、あるいは混ぜるのがいちばん長続きします。この記事の対応バージョンは1.0〜1.2正式版です
そもそも工場の「設計」って必要?──スパゲッティ卒業のすすめ
サティスファクトリーを始めて最初に建てる工場は、たいていぐちゃぐちゃになります。ベルトコンベアがあちこちで交差し、機械が向きもバラバラに並び、どこから何が流れているのか自分でも分からなくなる。プレイヤーの間ではこれを「スパゲッティ工場」と呼びます。私の最初の拠点も、見事なミートソースでした。
スパゲッティ工場でも、序盤はちゃんと動きます。問題は規模が大きくなってからです。「ここに製造機をもう10台足したい」と思っても置く場所がない。「銅が足りないからラインを引き直そう」としても、絡まったベルトのどこをいじればいいか分からない。最終的に「もう作り直したほうが早い」となって、何時間もかけた工場を泣く泣く解体することになります。
これは、家を建てるときに間取りを考えずにとりあえず壁を立てていくようなものです。最初は早く進んでも、後から「お風呂を増やしたい」「廊下が通れない」と詰まってしまう。だからこそ、ある程度の設計の型、つまり「配置パターン」を知っておくと、後の自分がぐっと楽になるんです。
大事なのは、最初から完璧を目指さないこと。型をいくつか知っておいて、「今回はこの方式でいこう」と決めて建てる。それだけでスパゲッティからは卒業できます。この記事では、その型を一通り紹介していきます。
設計には「2つの目線」がある

配置パターンの話に入る前に、ひとつだけ整理させてください。工場の設計には、ズームの違う2つの目線があります。ここを分けて考えるのが、混乱しないための最大のコツです。
- ミクロの目線(工場の中):1棟の建物の中で、ベルトをどう引いて、機械にどう材料を配るか。「マニフォールド」や「メインバス」はこちらの話です
- マクロの目線(マップ全体):そもそも工場をマップのどこに、いくつ建てるか。「メガ工場」や「地域分散型」はこちらの話です
たとえるなら、ミクロは「キッチンの中で調理台と冷蔵庫をどう並べるか」、マクロは「家の中にキッチンを1つだけ作るか、各階に小さなキッチンを分けて作るか」の違いです。どちらも「設計」ですが、考えていることのスケールが全然違います。
世の中の解説では、この2つがごちゃ混ぜで語られることが多くて、初心者が混乱する原因になっています。たとえばゆろぐを読んでくれる方から「メインバスと分散型ってどっちがいいの?」と聞かれることがありますが、これは実は「フライパンと冷蔵庫どっちがいい?」くらい、比べるレイヤーが違う質問なんです。
そこでこの記事も、まずミクロ(機械への配り方とメインバス)を押さえてから、マクロ(工場をどこに置くか)へと進みます。順番に見ていきましょう。
【ミクロ①】機械への配り方:マニフォールドとロードバランサー

まずは一番小さい単位、「同じ機械を何台も並べて、そこに材料を行きわたらせる」方法です。たとえば製作機を8台並べてネジを大量生産したいとき、1本のベルトで来る材料を8台にどう分けるか。ここに2つの流派があります。
マニフォールド方式──順番に満たしていく
マニフォールドは、1本のベルトを機械の列に沿って通し、各機械の手前にコンベア分岐機を置いて、1台ずつ材料を分けていく方式です。日本語だと「数珠つなぎ」がいちばん近いイメージです。
おもしろいのは、流れ始めの動きです。材料はまず1台目の機械をいっぱいにして、あふれた分が2台目へ、さらにあふれた分が3台目へ……と、手前から順番に満たされていきます。だから動かし始めた直後は、奥の機械がまだ動いていないことがあります。でも少し待ってベルトの上が材料で埋まりきると、全部の機械がきちんと100%で回り始めます。この「満タンになるまでの待ち時間」をウォームアップと呼びます。
マニフォールドの最大の魅力は、とにかく作るのが簡単で、後から伸ばすのが楽なことです。機械を1台足したいなら、列の端にもう1台置いてベルトを少し延長するだけ。コミュニティでも「迷ったらマニフォールドが標準」と言われていて、ほとんどのプレイヤーがこれを基本にしています。
ロードバランサー方式──最初から均等に配る
ロードバランサーは、コンベア分岐機とコンベア合流機を組み合わせた網を作って、入ってきた材料をきっちり均等に全機械へ分配する方式です。マニフォールドと違ってウォームアップがなく、動かした瞬間から全機械が100%で回ります。
聞くと完璧に思えますが、弱点もあります。均等に分けるための分岐機・合流機の網がかさばって、場所をたくさん食うんです。しかも台数を変えると網を組み直さないといけないので、後からの増築には向きません。「最初から台数がきっちり決まっている、計画済みの工場」で真価を発揮するタイプです。
どっちを選ぶ?
2つの違いを表にまとめます。
| 比べる点 | マニフォールド方式 | ロードバランサー方式 |
|---|---|---|
| 作りやすさ | とても簡単 | 複雑になりがち |
| 動き出しの速さ | ウォームアップが必要 | すぐ全機械100% |
| 場所の取りやすさ | 省スペース | 網がかさばる |
| 後からの増築 | 端に足すだけで楽 | 組み直しが必要 |
| 向いている場面 | ほとんどの一般的な工場 | 台数固定の計画工場 |
結論はシンプルです。特別な理由がなければマニフォールドで十分。私もよほど精密な工場でない限り、ずっとマニフォールドです。少しの待ち時間さえ気にしなければ、簡単で伸ばしやすいマニフォールドが、ほとんどの場面で正解になります。
【ミクロ②】メインバス方式──1棟をきれいにまとめる背骨

機械への配り方が分かったら、次は1つの建物の中の「資源の通し方」です。ここで登場するのがメインバス方式。もともとは似たような工場ゲーム「Factorio」で生まれた考え方で、サティスファクトリーでも広く使われています。
メインバスってどんな形?
メインバスは、よく使う素材のベルトを何本も平行に並べて、1本の太い「大通り」を作る方式です。鉄板の道、ワイヤーの道、ネジの道、回路基板の道……といったベルトを、ずらりと並走させます。
そして各製造ラインは、この大通りから「自分が必要な素材だけ」を分岐機でちょいと引き込んで使います。道路ぞいにお店が並んでいて、それぞれ必要な荷物を大通りから受け取るイメージです。新しい製品を作りたくなったら、大通りの空いている場所に新しいお店(製造ライン)を増やして、必要な素材を引き込むだけ。
メインバスの長所と短所
メインバスの良さは、見た目がきれいで分かりやすいこと、そして拡張しやすいことです。どの素材がどこを流れているか一目で分かるので、後から「ここに組立機を足そう」というときも迷いません。中規模の総合工場を1棟にまとめたいときに、とても気持ちよく機能します。
一方で弱点もあります。ゲームが進んで使う素材の種類が増えてくると、大通りに並べるベルトの本数がどんどん増えて、最後はとんでもない数のレーンになってしまうこと。また、1本のベルトには運べる量に上限があります。最速のコンベア・ベルトMk.6でも毎分1200個までなので、それ以上の量を流したい素材は、同じ素材のレーンを2本3本と増やす必要が出てきます。大通りがどんどん太くなっていくわけですね。
だからメインバスは「何でもかんでも1本のバスに乗せる」より、「序盤〜中盤のよく使う素材だけをバスにまとめ、終盤の特殊な部品は別工場に分ける」と割り切ると、きれいに付き合えます。
【マクロ】工場をマップのどこに置く?──大きな分かれ道はひとつ

ここからは目線をぐっと引いて、マップ全体の話です。「工場をどこに、いくつ建てるか」という、いちばん大きな設計の選択になります。
ここでつまずきやすいのが、よく聞く「メガ工場」や「地域分散型」という言葉です。いろんな流派があるように見えますが、大きな分かれ道はたったひとつ。工場を1か所に集めるか、マップに散らすか、それだけです。さきほどの言葉も、メガ工場は集める側、地域分散型は散らす側の呼び名にすぎません。
お店でたとえるなら、専門店を「1つの大きなモールに集める」か、「町中のあちこちに散らす」かの違いです。工場でも、まず決めるのはこの一点だけ。あとは規模に合わせて建てていくだけです。
だから覚えることはシンプルです。1か所に集める「メガ工場」と、マップに散らす「地域分散型」。配置のパターンはこの2つだけです。順番に見ていきましょう。
メガ工場(集める道)
1つ目は、すべてを1か所に集めるメガ工場です。マップ中に散らばっている鉄・銅・石炭などの資源を、列車やパイプで巨大な1つの拠点まで全部運び込み、そこで素材作りから最終製品まで、全工程を完結させます。
メガ工場の本質は、見た目の大きさではなく「集約」という考え方そのものです。あちこちに小さな工場を建てるのではなく、すべてを1か所に集めてしまう。だから自分が移動しなくても、必要なものが全部すぐ手の届くところにある。これは大きな快感です。完成したときの「見上げるほどの自分だけの大工場」という眺めは、メガ工場ならではのロマンです。
ただし代償もあります。マップ中の資源を1か所に運び込む物流が、とにかく複雑になること。そして何より、1か所に機械とベルトを大量に詰め込むので、PCがそれを全部描画しようとしてフレームレートがガクッと落ちやすいこと。コミュニティでもよく言われる教訓があります。「メガ工場は生産を一点に集めてくれる。そのかわり、君のフレームレートを食べてしまう」。だからメガ工場は、ある程度ゲームに慣れて、それなりのスペックのPCを持っている人向けの、上級者の到達点という位置づけです。
地域分散型(散らす道)
2つ目は、メガ工場のちょうど反対、マップのあちこちに中規模の工場を点々と建てて、それを列車やドローンの物流網でつなぐ地域分散型です。
たとえば「鉄鉱脈のそばに鋼鉄工場」「石油のそばにプラスチック工場」「カテリウム鉱脈のそばに電子部品工場」というふうに、資源のある場所のすぐ近くに工場を建て、その資源を使う一連の製品までまとめて作ってしまう。そして完成した製品だけを、列車やドローンで他の拠点へ運びます。荷物を遠くまで運ぶより、工場のほうを材料の近くへ持っていく発想です。
この方式の良いところは、まず管理が楽なこと。1つ1つの拠点が独立しているので、「鋼鉄の拠点だけ作り直す」といった部分的な改修が、他に影響を与えずにできます。少しずつ建て増していけるので、計画を立てるのが苦手な人にも優しい。そして地味に大きいのが、機械が一か所に密集しないぶん、フレームレートに優しいことです。同じ規模の生産でも、メガ工場よりずっとPCが軽くなります。短所は、工場がマップ中に散らばっているせいで自分の移動が面倒なことですが、これはジェットパックやハイパーチューブ、列車を整えればかなり緩和できます。
結局、残るのはこの2つ
ここまでで2つを見てきました。マップ配置のパターンは、突き詰めればメガ工場(集める道)と地域分散型(散らす道)の2つだけ。まずは見比べてください。
| 配置パターン | どう置くか | ひとことで言うと | PCの重さ | 物流の手間 |
|---|---|---|---|---|
| メガ工場(集める道) | 1か所に集約 | すべての資源を1拠点へ運び込み、全工程を完結させる | 重い | 重い(遠くから集める経路が多い) |
| 地域分散型(散らす道) | マップに分散 | 資源地のそばで作り、完成品を列車で結ぶ | 軽い | 中(拠点をつなぐ輸送網) |
覚えておく配置はこの2つだけです。ほかにもいろいろな呼び名を聞くと思いますが、マップのどこに置くかという話なら、結局このどちらかに収まります。
ここで一つ注意してほしいのが、表の「PCの重さ」と「物流の手間」は別物だということ。そして物流の大変さは、どちらの道を選ぶか、つまり「集めるか散らすか」でその種類が決まります。
- メガ工場(集める道):マップ中に散らばった全資源を、遠くの鉱脈から1か所へ延々と運び込む経路づくりが大変です。しかも集めたあと、1か所で大量のベルトを各ラインに振り分ける交通整理も複雑になります。見た目のロマンの裏で、集める手間と捌く手間の両方がのしかかります
- 地域分散型(散らす道):拠点と拠点を結ぶ列車やドローンの輸送網を組むのが手間です。これは散らしている時点でかかるコストで、各拠点の中をどう作っても大きくは変わりません。「散らすから手間」と覚えておけば十分です
つまり、どちらの道を選んでも物流はそれなりに大変で、「ここを選べば運搬の悩みがゼロ」という楽な道はありません。種類が違うだけなんです。だからこそ、列車・ドローン・トラックといった物流インフラを早めに整えておくことが、どちらの道でもじわじわ効いてきます(次元デポも便利ですが、あれは生産ラインへ自動で素材を回す手段ではなく、手持ちの補給や建材のストックが主な用途なので、工場間の物流とは別物と考えてください)。
初めての方は、まず地域分散型から始めるのがおすすめです。資源のそばに小さめの工場を建てて、その拠点の中で材料から製品まで一気に作る。1拠点ずつ完成させられて失敗しにくく、PCにも優しいです。最初は拠点どうしを近くにまとめて置くと、輸送もラクになります。慣れてきたら一部を1か所に集めてメガ工場に挑戦、と少しずつ広げていきましょう。
結局はハイブリッドが現実解
ここまで2つを見てきましたが、実際のところ多くのプレイヤーは、これらを混ぜて遊んでいます。いちばん多いのが「地域分散型で始めて、慣れてきたらメガ工場に挑戦する」という流れ。あるいは「ふだんは地域に散らしつつ、軌道エレベーターへの納品物だけは1か所のメガ工場にまとめる」といった折衷案です。
分散して建てた複数の工場を列車でつなぐ、というのも王道のハイブリッドです。各地で素材を作り、列車で中央の組立工場へ運んで最終製品にする。これなら移動の面倒さを列車に肩代わりさせつつ、フレームレートの軽さも保てます。そもそもこの2つは「必ずどちらかにしなさい」という決まりではありません。列車やドローンの物流をしっかり整えれば、両方をいいとこ取りする遊び方も、終盤なら十分に成立します。型は守るものではなく、組み合わせるための道具だと考えてください。
配置とセットで決める「輸送方法」──何で運ぶか

配置のパターンが決まったら、次に考えるのは「では、それを何で運ぶか」です。じつは配置と輸送はセットで決めるものなんです。前の章で「どの配置でも物流はそれなりに大変」とお話ししましたが、その物流を支える運び方には、向き不向きがはっきりあります。ここを配置とセットで押さえておくと、後から「線路を引いたのに量が足りない」「ベルトを延々と伸ばして地獄を見た」という遠回りを避けられます。
運び方は5つ+流体の専用ルート
サティスファクトリーの運び方は、固体(アイテム)と流体(水や液体)で分かれます。まず固体は大きく4種類、コンベア・ベルト、トラック、列車、ドローンです。流体は基本パイプで運び、長距離で大量のときだけ列車に積み替えます。
それぞれの素顔を、まずは早見表でつかんでください。細かい数字はここに圧縮したので、本文では「どこで使うか」だけ覚えれば十分です。
| 運び方 | 運ぶもの | 量の目安 | 得意な距離 | 解放の目安 |
|---|---|---|---|---|
| コンベア・ベルト | 固体 | Mk.1=60〜Mk.6=1200個/分 | 短〜中 | Tier0〜9で段階解放 |
| トラック | 固体 | 48スロットを一度に運ぶ | 中距離 | Tier5 |
| 列車 | 固体・流体 両方 | 貨車1両=固体32/流体2400 | 長距離・大量 | Tier6 |
| ドローン | 固体のみ | 1往復9スロット・少量 | 中〜超長距離 | Tier8 |
| パイプ | 流体のみ | Mk.1=300/Mk.2=600 m³/分 | 短〜中 | Tier3/Tier6 |
ベルトはMk.が上がるほど速くなり、最速のMk.6で毎分1200個。これが1本のベルトの上限です。これを超える量は、ベルトを2本3本と並べるか、上位の運び方に任せます。列車はサティスファクトリー唯一の「固体も流体も両方運べる」乗り物で、しかも編成を長くすればいくらでも量を増やせる、物流の本命です。ドローンは1往復でたった9スロットしか運べないかわりに、空を直線で飛んで地形をまるごと無視できます。
選び方はたった2つ──「まず量、次に距離」
運び方が5つもあると迷いますが、判断はとてもシンプルです。コミュニティでも定番の考え方で、「まず量を見て、次に距離を見る」。この順番だけ覚えてください。
たとえるなら、荷物を送るときに「まず大きさ(量)で宅配便かトラックか引っ越し業者かを決め、それから近所か県外か(距離)で細かく選ぶ」のと同じです。サティスファクトリーだと、大量なら距離に関係なく列車一択。少量なら、近ければベルト、中距離ならトラック、すごく遠ければドローン、と距離で選び分けます。
| 量と距離 | おすすめの運び方 | ひとこと理由 |
|---|---|---|
| 近距離・少〜中量 | コンベア・ベルト | 燃料いらず・遅延ゼロで最も安定。工場の中はこれが基本 |
| 中距離・小回り | トラック | 線路がいらず安い。経路を一度走れば自動運転してくれる |
| 長距離・大量 | 列車 | 量も距離も無敵。固体も流体も運べる物流の背骨 |
| 超長距離・少量で高価 | ドローン | 空を直線で飛び地形を無視。離島や谷越えに最適 |
トラックは「線路を引くほどじゃない中距離」のつなぎ役です。一度手動で経路を走って覚えさせれば、あとは勝手に往復してくれます。ただし量と安定性では列車に負けるので、運ぶ量が増えてきたら列車に置き換えるのが定石です。
配置パターン別・おすすめの運び方

ここからが本題、前の章で見た配置と輸送を結びつけます。配置の2択だった「メガ工場(集める道)」と「地域分散型(散らす道)」で、運び方の使い分けがきれいに分かれます。
メガ工場は、すべてを1か所に集める構成です。だから遠くの鉱脈から拠点まで大量の資源を運び込む必要があり、ここは距離に関係なく列車が背骨になります。鉱石を遠方から幹線で一気に運び込み、拠点の中に着いたら数本の基幹ベルト、つまりメインバスに集約して各ラインへ配ります。「外から拠点へは列車、拠点の中はベルト」と覚えてください。
地域分散型は、資源のそばに中規模の工場を点々と置く構成です。拠点と拠点を結ぶのは列車の幹線が基本で、量が少なくて高価な完成品だけ、地形を無視して直行できるドローンに逃がします。こうすると線路の本数を増やさずに済みます。各拠点の内部は、固体はベルト、流体はパイプで完結させ、外への接続だけを列車やドローンに渡す。これがいちばんシンプルです。
| 配置パターン | 拠点をまたぐ輸送 | 拠点の中の輸送 |
|---|---|---|
| メガ工場(集める道) | 列車(遠方資源を大量集約)+流体はパイプ/列車 | ベルト+メインバス+パイプ |
| 地域分散型(散らす道) | 列車(拠点間の幹線)+少量高価はドローン | ベルト+パイプ |
序盤はそもそも列車もドローンも解放されていないので、選択肢はベルトとパイプだけです。採掘から製造までを近くに固めて、メインバスで一拠点を組む。Tier5でトラック、Tier6で列車、Tier8でドローンと、進むにつれて遠くへ手を伸ばせるようになります。最終形は「列車が大量の幹線、ドローンが少量の直行便、ベルトとパイプが工場内のラストワンマイル」という3層構成に落ち着きます。
流体は別ルート──パイプと「容器化」
水や原油などの流体は、ベルトには乗りません。専用のパイプで運びます。パイプはMk.1で毎分300、Mk.2で600までで、足りなければ複線にするか、長距離で大量ならさきほどの列車に積み替えます。
パイプで一番つまずくのが高低差です。流体を上に持ち上げるには「ヘッドリフト」という揚力が必要で、足りないと流れが止まったり、行ったり来たりして不安定になります。崖を登らせたい場所には、パイプラインポンプを挿します。ポンプMk.1で約22メートル、Mk.2で約55メートルまで持ち上げられます。注意したいのは、ポンプを2台くっつけても効果は重ならないこと。間隔をあけて並べてください。
もうひとつの手が「容器化」です。専用の機械で流体を空き容器に詰めて固体にしてしまえば、ベルトやコンベア・リフトで運べます。巨大な高低差をまっすぐ上げたいときや、列車で他の素材と混ぜて運びたいときに便利です。ただし容器を詰めて運んで開ける、という手間と機械が増えるので、ふだんは素直にパイプ、特殊なときだけ容器化、と割り切るのがおすすめです。
次元デポは「物流」ではありません
最後に、誤解されやすいものをひとつ。「次元デポがあれば工場間の輸送はいらないのでは?」と聞かれることがありますが、これは別物です。
次元デポは、登録したアイテムをマップのどこからでも自分の手持ちに取り出せる、いわばクラウド倉庫です。便利ですが、引き出すのは手動で、しかも上限が低い。アイテム1種につき最初は毎分15個まで、研究を進めても240個までです。何より、生産ラインへ自動で素材を流し込む出口がありません。だから次元デポは建材や装備の「自分用の補給」には最高でも、工場と工場をつなぐ「生産物流」の代わりにはなりません。ここを混同すると、いつまでも輸送網が完成せず手詰まりになるので気をつけてください。
設計を支える小ワザ4つ
最後に、どの配置パターンを選んでも効いてくる、土台になるテクニックを4つ紹介します。これを知っておくと、工場のきれいさと拡張しやすさが一段上がります。
1. 基礎グリッドで揃える
まず地面に基礎を敷きつめましょう。サティスファクトリーの基礎は8メートル四方のマス目になっていて、これを方眼紙がわりに使うと、機械もベルトもきれいに整列します。でこぼこした地面に直接建てるとどうしてもガタガタになるので、「まず土地をならす」のが美しい工場の第一歩です。マス目に沿って建てるだけで、スパゲッティになる確率がぐっと下がります。
2. ブループリントで規格化する
ブループリント・デザイナーを解放したら、ぜひ活用してください。これは決まった大きさの枠の中に作った設備を「設計図」として保存し、何度でも貼り付けられる機能です。たとえば「製作機4台のネジ工場」を設計図にしておけば、ネジが足りなくなるたびにポンと置くだけ。同じ部品を量産するとき、設計図の使い回しは劇的な時短になります。同じ規格の工場を何度も並べる場面、たとえば地域分散型で拠点を増やすときや、メガ工場で製品棟を量産するときに相性は抜群です。
3. 拡張ののりしろを残す
工場を建てるときは、最初から少し広めに土地をならし、機械の周りに余白を残しておきましょう。サティスファクトリーをやっていると、必ず後から「生産量を倍にしたい」「代替レシピを取ったから組み直したい」となります。そのときカツカツに詰めて建てていると、増築する隙間がなくて泣くことになります。私の経験上、「ちょっと広すぎるかな」くらいでちょうどいいです。
4. 上に積む(垂直活用)
サティスファクトリーは平面だけのゲームではありません。基礎は何階でも積み上げられるので、土地が足りなくなったら上に伸ばす発想を持ちましょう。1階で素材を作り、2階で組み立てる、といった縦の役割分担もできます。製錬炉のフロア、組立機のフロアと階を分けると、ベルトの交差が減ってすっきりします。地面の広さに縛られないのは、このゲームの大きな強みです。
プレイスタイル別・最初の一歩
ここまで読んで「で、結局どれから始めればいいの?」となった方へ、私のおすすめをタイプ別にまとめます。といっても新しい選択肢が増えるわけではありません。マップ配置は「メガ工場」と「地域分散型」の2つのまま。表に出てくる「マニフォールド」や「メインバス」は、工場1棟の中をどう作るかという別の話(ミクロ)です。
| こんなあなたに | おすすめの始め方 |
|---|---|
| とにかく初めてで迷っている | 配置を決める前に、小さな1製品の工場をマニフォールドで1棟だけ。操作に慣れる練習に |
| コツコツ少しずつ広げたい | 地域分散型。資源のそばに工場を点々と置き、1拠点ずつ完成させる |
| 1棟を中まできれいに整えたい | どちらの配置でも、工場1棟の中はメインバス方式で骨を通すと整う |
| 巨大なロマン工場を建てたい | メガ工場。すべてを1か所に集約。ただしPCスペックと相談を |
繰り返しになりますが、最初の選択を一生背負う必要はありません。サティスファクトリーは何度でも解体して建て直せるゲームです。まずは作りやすい小さな型で1つ完成させ、遊びながら「次はメインバスを試そう」「列車で分散型に挑戦しよう」と、少しずつ型を増やしていくのがいちばん楽しい道です。設計を知ると、工場づくりはもっと自由になります。
まとめ4行
- 工場づくりは「機械への配り方(ミクロ)」「工場をどこに置くか(マクロ・配置)」「何で運ぶか(輸送)」の3つをセットで考えると、ごちゃごちゃしがちな悩みがすっきり整理できます。混乱の多くは、この3つを混同していることが原因です
- ミクロは、機械への配り方(迷ったらマニフォールド)と、1棟を束ねる「メインバス方式」。マクロは「1か所に集めるか、地域に散らすか」の大きな2択で、集めればメガ工場、散らせば地域分散型になります
- 輸送は「まず量、次に距離」で選びます。大量なら距離を問わず列車、近距離はベルト、中距離はトラック、超長距離の少量はドローン、流体はパイプ。集める道は列車で資源を集め、散らす道は列車にドローンを添えて拠点を結ぶのが定石です
- 仕上げに、基礎グリッドで揃える・ブループリントで規格化する・拡張の余白を残す・上に積む、の4つの小ワザが効きます。最初は作りやすい形で1つ完成させ、遊びながら型を増やしていきましょう。対応バージョンは1.0〜1.2正式版です