
ポイント3行
- v1.20.0でついにイル・トーロが大幅ナーフ。ダメージ・発射レート・拡散・リロード・ダメージ減衰の5項目に同時調整が入り、ショットガンメタが一変
- v1.18.0では台風キャッシュの設計図ドロップ率が引き下げられ、v1.20.0ではエネルギークリップの売価が80%カットされるなど、経済面の調整も大きい
- 3パッチ合計で20件以上のバグ修正・エクスプロイト封鎖が実施され、次の大型アップデート「フラッシュポイント」に向けた地固めが完了
2026年2月24日にリリースされた大型アップデート「シュラウデッドスカイ」。台風マップコンディションや新ARC敵のファイアフライ・コメットが追加されて盛り上がる一方、エクスプロイトの横行やイル・トーロの一強状態がコミュニティで大きな問題になっていた。
そんな中、Embarkは約3週間で3つのパッチ(v1.18.0〜v1.20.0)とホットフィックス1件を矢継ぎ早に配信。エクスプロイトの封鎖、経済バランスの是正、そしてプレイヤーが待ち望んでいたイル・トーロのナーフを実施した。
この記事では、2月26日のホットフィックス1.17.1から3月17日のv1.20.0まで、約3週間分のアップデート内容を時系列でまとめていく。新コンテンツの追加はなかったけど、ゲームの快適さとバランスに直結する重要な変更がたくさん含まれているので、ぜひチェックしてほしい。
ホットフィックス1.17.1(2月26日)― 「シンヤロール」撲滅
シュラウデッドスカイのリリースからわずか2日後、最初のホットフィックスが配信された。ただし、このホットフィックスはSteamとDiscordでのみ告知され、公式サイトには正式なページが作られなかった。この対応についてはコミュニティから「透明性が足りない」という批判の声も上がっていた。
修正内容
このホットフィックスの目玉は、いわゆる「シンヤロール」エクスプロイトの修正だ。
シンヤロールとは何かというと、回避ロール後のリカバリー時間をしゃがみでキャンセルするテクニックのこと。この名前は、このテクニックを発見・広めたコンテンツクリエイターの名前に由来している。
これを使うと何が起きるかというと、イル・トーロのローリングアニメーションをキャンセルして、本来あるはずの入力バッファ(次の操作を受け付けるまでの待ち時間)を回避できた。つまり、イル・トーロの実質的な発射レートを上げることが可能だったわけだ。
例えば、普通に撃つ→ローリング→撃つ、という流れだと一定の間隔が空くけど、シンヤロールを使うとその間隔を大幅に短縮できた。もともと強いイル・トーロがさらに強化されるわけだから、PvPでの不公平感は相当なものだった。
その他の修正としては、クライアントとサーバーのクラッシュを複数修正、サーバーパフォーマンスの問題を複数修正、そしてパッチワークカスタマイズアイテムが予定より早く表示される不具合の修正が含まれていた。誤って表示されたアイテムは所持していたプレイヤーから回収されている。
v1.18.0(3月3日)― 台風キャッシュの設計図を絞る
シュラウデッドスカイから1週間後に配信されたパッチ。エクスプロイト修正とルート経済の調整が中心で、武器バランスの変更や新コンテンツの追加はなかった。
エクスプロイト修正
2つの重要なエクスプロイトが封鎖された。
1つ目は、略奪MK3のオーグメントなしでセーフポケットに武器を入れられるエクスプロイト。これはゲーム内経済を歪める深刻な問題だった。Embarkは2月17日の時点でこのエクスプロイトの利用者への対処を告知していた。
2つ目は、スナップフック使用中にアイテムをセーフポケットに入れられる不具合。スナップフックはあくまで移動用ツールなので、使用中にセーフポケットへ保存できるのは意図された動作ではなかった。
台風キャッシュのドロップ率調整
このパッチで一番インパクトがあった変更がこれ。台風マップコンディションのファーストウェーブキャッシュにおいて、レア設計図のドロップ率がやや引き下げられ、代わりに高ティア素材のドロップ率が引き上げられた。
Embarkの説明によると、プレイヤーたちがキャッシュの発見・回収をあまりにも上手くこなしているため、設計図が出すぎていたとのこと。毎セッション3〜5枚の設計図を安定して持ち帰れる状態は、さすがにバランスが崩れていたということだ。
この変更に対するコミュニティの反応は意外にも好意的だった。あるRedditユーザーは「必要な変更だった。1回のランでテンペストの設計図を4枚手に入れたこともあった」とコメント。「いつかは来ると分かっていた。ドロップ率が良すぎた」という声も多く、多くのプレイヤーが変更の必要性を認めていた。
その他のバグ修正
ダム管理区域の問題修正、一部のARC敵スポーン時のフレームドロップ修正、クエスト「Worth Your Salt」の最終段階が完了できない不具合の修正、プレイヤー接近メニューでのクラッシュ修正が含まれていた。
v1.19.0(3月10日)― バグ修正祭り+新コスメティック
9件のバグ修正を中心としたメンテナンスパッチ。武器バランスの変更は含まれていないが、新コスメティックの追加とサーバー障害への補償告知が注目ポイントだった。
新コスメティック
ディヴォティーセットが1,500コインで登場。ヘッドギア、スカーフ、スリーブのコスメティックアイテムがセットになっていて、3種のカラーバリエーションを展開している。ロープとパイプをアーマーに巻き付けたポストアポカリプティックなデザインだ。
さらに、新ヘアスタイルのカーリーマレット(500コイン)と、新フェイシャルヘアの太いひげ(500コイン)も追加。コミュニティでは太いひげとカーリーマレットの組み合わせが「DrDisrespectコスプレセット」と呼ばれて話題になっていた。
バグ修正(9件)
修正内容を分類すると以下のとおり。
インベントリ・経済関連(3件)
- モッドが装着された状態でアイテムの売値が正しく表示されない不具合
- 売却・リサイクルポップアップで同じアイテムが複数回表示される不具合
- 耐久値のあるアイテムを売却した後にコイン残高が正しく表示されない不具合
エクスプロイト関連(2件)
- スナップフック使用中にTabキーでセーフポケットに入れられるエクスプロイト(v1.18.0で部分修正済みの追加対応)
- ブルーゲートのジップラインでマップ外に出られるエクスプロイト
マップ・環境関連(2件)
- ステラ・モンティスのオーディトリアムの出入り口でプレイヤーやARC敵がスタック
- 寒波マップコンディション時にダム戦場の一部の水域が凍結していない不具合
ARC敵・マップコンディション関連(2件)
- コメットに対してインタラクトプロンプトが2つ表示される不具合
- 電磁嵐の落雷が頻発しすぎる不具合
特に電磁嵐の落雷頻度修正は、非常に多くのプレイヤーからリクエストがあった修正だ。修正前の頻度は「うんざりするほど頻繁」と表現されるレベルだったので、これは嬉しい変更だろう。
サーバー障害への補償
Embarkは前週のサーバー障害により、脱出に成功したにもかかわらずロードアウトを失ったプレイヤーがいたことを認めた。通常はすべてのインシデントに対して補償を行うわけではないが、今回の障害は多数のプレイヤーに影響を与えたため、例外的にアイテムの返却を行うとのこと。対象となるケースを調査中で、可能な限り対応するとしている。
v1.20.0(3月17日)― 本命のイル・トーロナーフがついに来た
3つのパッチの中で最もインパクトのある変更を含むパッチ。プレイヤーが待ちに待ったイル・トーロのナーフと、エネルギークリップの経済修正がメインだ。
イル・トーロ(ショットガン、アンコモンレアリティ)の調整
これはもう、みんなが待ち望んでいた変更だ。イル・トーロはPvP戦闘を支配し続けてきた武器で、特にステラ・モンティスの狭い通路では猛威を振るっていた。チョークアタッチメントを付ければ、ショットガンとは思えないほどの距離からワンタップ〜ツータップで相手を倒せてしまう。
v1.17.0のシュラウデッドスカイで他のメタ武器(スティッチャー、ケトル、ヴェネイター)がナーフされたのに、イル・トーロだけが手つかずだったため、プレイヤーからナーフ要望が殺到していた状況だった。
そして今回、ついにその調整が入った。変更点は以下のとおり。
| ステータス | 変更前 | 変更後 | 変化 |
|---|---|---|---|
| ペレットダメージ | 7.5 | 7 | −0.5 |
| 基本発射レート | 43 | 38 | −5 |
| 基本拡散値 | 4.5 | 6 | +1.5(散弾が広がる) |
| 合計リロード時間 | 4.3秒 | 5.7秒 | +1.4秒(遅くなった) |
| ループリロード開始 | 0.8秒 | 1.0秒 | +0.2秒(遅くなった) |
| ループリロード(1発あたり) | 0.5秒 | 0.7秒 | +0.2秒(遅くなった) |
| ダメージ減衰量 | 40% | 50% | +10%(遠距離で更にダメージ減) |
Embarkの開発コメントでは、イル・トーロのDPSと遠距離での有効性(特にチョークとの組み合わせ時)に対処するチューニングを行ったと説明している。また、レアリティに見合った性能になるよう変更し、低アップグレードレベルでの汎用性を下げて、アップグレードやモッドへの依存度を高めたとのこと。
わかりやすく言うと、「アンコモンなのに高レアリティ武器より強いのはおかしいから、ちゃんと育てないと強くならないようにしたよ」ということだ。
ナーフの内容をもう少し噛み砕くと、こんな感じだ。まず基本拡散値が4.5→6に増えたことで、チョークなしだと散弾がかなり広がるようになった。これまでは素の状態でもそこそこ当たったけど、これからはチョークアタッチメントへの依存度が高くなる。さらに、ダメージ減衰が40%→50%に増加したことで、中距離以遠でのダメージが目に見えて落ちる。リロード時間も4.3秒→5.7秒と約1.4秒も遅くなったので、弾切れ時の隙が大きくなった。
例えば、これまでならイル・トーロでバンバン撃って相手を倒した後、すぐリロードして次の敵にも対応できていたけど、今後はリロード中に別の敵に詰められるリスクがずっと高くなる。ポジショニングやカバーをしっかり使わないと、リロード中にやられてしまう場面が増えるだろう。
コミュニティの反応は概ね歓迎ムードだ。ただし、一部のPvP重視プレイヤーからは「発射レート・リロード・拡散・ダメージ減衰のすべてに同時ナーフは、一度にやりすぎでは?」という声も上がっている。今後の実際のプレイ状況次第では、追加調整が入る可能性もありそうだ。
注意点として、今回のイル・トーロの変更は公式ノートでPvP専用・PvE専用の区別がされていない。そのため、PvP・PvEの両方に適用されると考えられる。 PvEでイル・トーロを愛用していた人にとっても影響があるので、立ち回りの見直しが必要になるかもしれない。
エネルギークリップの売価を80%カット
エネルギークリップの売価が1,000コイン→200コインに引き下げられた。
「なんでこんな地味な変更が大事なの?」と思うかもしれない。実はこれ、一部のプレイヤーが発見した「おいしすぎるファーミングループ」を封鎖するための変更だ。
具体的には、上級ARC電池1個+バッテリー2個でエネルギークリップを安価にクラフトし、それを1,000コインで売却するという方法。材料費に対して売値が不釣り合いに高かったため、これを繰り返すだけで大量のコインを稼げてしまっていた。
Embarkもこの状態を「意図していない」と認めており、他のクラフトアイテムとの収益性を揃えるために売価を引き下げたと説明している。このファーミング方法を使っていた人は、もう旨味がなくなったので別の金策を考える必要がある。
新コスメティック
ローハイドアウトフィットと新ヘアスタイル2種がストアに追加された。
バグ修正(3件)
- 破壊済みのコメットとファイアボールの残留オーディオ修正(倒した後も音が鳴り続ける不具合)
- ダム管理区域で壁を突き抜けてスタックする不具合の修正(v1.18.0に続いて3パッチで2回目の修正)
- 宇宙港の東エレベーター付近とパイプ下のコリジョン欠落修正(ジオメトリをすり抜けて落下する不具合)
3パッチを通じた全体像
v1.18.0〜v1.20.0の3パッチ(+ホットフィックス1.17.1)は、すべてシュラウデッドスカイシーズンのメンテナンスアップデートだ。新武器・新マップ・新ゲームプレイ要素の追加はなく、あくまでバランス調整・バグ修正・エクスプロイト封鎖に集中した内容になっている。
3週間で最もインパクトがあった変更をまとめると以下の3つになる。
| 変更内容 | パッチ | 影響 |
|---|---|---|
| イル・トーロの大幅ナーフ | v1.20.0 | PvPショットガンメタが根本的に変化 |
| 台風キャッシュの設計図ドロップ率引き下げ | v1.18.0 | 設計図ファーミングの効率が低下 |
| エネルギークリップの売価80%カット | v1.20.0 | クラフト→売却の利益ループが消滅 |
ちなみに、3つのパッチすべてにおいて、武器変更がPvP専用またはPvE専用と明記されたものは1つもない。記載されたすべての変更はPvP・PvEの両方に適用されると考えてよい。
今後の展望 ― フラッシュポイントとリヴンタイド
現在開催中のトライアルシーズン3は3月3日に開始され、2026年4月29日まで続く。限定衣装「ザ・トルク」が報酬として入手可能なので、まだの人は忘れずに参加しておこう。
そして次の大型コンテンツアップデート「フラッシュポイント」が3月下旬に予定されている。公式の2026年1月〜4月ロードマップによると、以下の内容が含まれる。
- 新マップコンディション
- 新ARC敵
- 新プレイヤープロジェクト
- スクラッピーのアップデート
さらにその先、4月には「リヴンタイド」が控えている。こちらは新マップ、新大型ARC、新マップコンディション、次の遠征ウィンドウが含まれる予定で、今回の3パッチとはスケールがまったく違う大型アップデートになりそうだ。
今回のv1.18.0〜v1.20.0は「地味だけど重要」なパッチだった。派手な新コンテンツはないけれど、エクスプロイトの封鎖やイル・トーロのナーフ、経済バランスの修正など、ゲームの土台を安定させるための変更がぎっしり詰まっている。フラッシュポイントとリヴンタイドを万全の状態で迎えるための地固めが、この3週間で完了したと言っていいだろう。
まとめ4行
- イル・トーロがv1.20.0でダメージ・発射レート・拡散・リロード・ダメージ減衰の5項目同時ナーフを受け、ショットガン一強時代がついに終わりを迎えた
- 台風キャッシュの設計図ドロップ率引き下げとエネルギークリップの売価80%カットで、「おいしすぎた」ファーミング戦略が封鎖された
- シンヤロールやセーフポケット系のエクスプロイトが複数パッチにわたって徹底的に潰され、PvPの公平性が大きく改善された
- 次の大型アップデート「フラッシュポイント」は3月下旬、その後の「リヴンタイド」は4月に予定されており、新マップ・新ARC敵を含む本格的なコンテンツ追加が控えている