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- Arc Raidersのコミュニティで信じられている「実質HP」の計算式は間違いであり、シールドは破壊されるまで機能する「ダメージ軽減バフ」であることがEroktic氏の実証により判明した。
- シールドの容量は「バフの維持時間」であり、小型は即座に割れて機能不全に陥るため、生存性を高めるなら中型以上のシールド、特に大型シールドが圧倒的に有利である。
- 大型シールドには「移動速度−15%」という重いペナルティがあるが、スキル「重さへの慣れ」を最大化することで−8%まで緩和でき、実用的な機動力を確保できる。
最近、PvPvE脱出シューター『Arc Raiders』にどっぷりハマっているのですが、装備選び、特に「シールド(Shield)」の選択について悩むことが増えてきました。「動きやすい小型シールドがいいのか?」「鈍重でも硬い大型シールドがいいのか?」
Redditや攻略Wiki、Steamコミュニティを見ると、よくある「実質HP(Effective HP)」の計算式が載っています。しかし、海外の人気ストリーマーであり、TarkovなどのハードコアFPSに詳しいEroktic氏が公開した動画を見て、その常識が完全に覆されました。これまで私たちが信じていた計算式は、根本的に間違っていたのです。
今回は、Eroktic氏の動画「The TRUE Effective HP in Arc Raiders」を参考に、なぜ従来の知識が間違っているのか、そしてなぜ大型シールドが最強なのかを、無視できない「移動速度」のデメリットと合わせて解説していきたいと思います。
多くのプレイヤーが信じている「間違い」
まず、コミュニティで一般的に使われている誤った計算式について触れておきましょう。多くの人は、シールドの強さを以下のように計算しています。
誤った計算式: (HP + シールド容量) × ダメージ軽減率 = 実質HP
あるいは、「シールド容量に軽減率を掛けたものをHPに足す」といった単純な足し算で考えている人が大半です。Eroktic氏はこれを真っ向から否定しました。
動画内で彼は、大型シールドを装備した状態で強力な「Snap Blast Grenade」を2発足元に受ける実験を行っています。従来の計算式通りなら、プレイヤーは即死しているはずのダメージ量です。しかし、結果はどうだったか? なんと33HPを残して生き残ったのです。
これは、従来の「シールド容量=追加のHP」という考え方が根本的に間違っていることを証明しています。
シールドの正体は「追加HP」ではなく「軽減バフ」
Eroktic氏の検証により判明した真実は、非常にシンプルかつ重要です。
- シールドは「バフ」である シールドの容量がある限り(たとえ残り1でも)、そのシールドに設定された「ダメージ軽減率(Damage Mitigation)」が適用されます。
- ヘッドショット計算の順序 ここが最大のポイントです。ゲーム内のダメージ計算は、「ダメージ軽減」→「ヘッドショット倍率適用」の順で行われます。
つまり、シールドが残っていれば、まずダメージが大幅にカットされ、その後にヘッドショット倍率(2.5倍など)が掛かるのです。逆にシールドが割れてしまうと、生身でモロに倍率ダメージを受けるため一瞬で溶けます。
Eroktic氏は「シールドがあるか、ないか。重要なのはその2つの状態だけだ」と語っています。容量の多さは「追加HP」ではなく、「軽減バフを維持できる時間の長さ」と捉えるべきなのです。
シールド別評価と移動速度の罠
動画内の詳細なテストと独自の計算機によるシミュレーションに基づき、各シールドの評価が下されています。ただし、ここで重要になるのが「移動速度ペナルティ」です。
表にまとめました。
| シールドタイプ | Eroktic氏の評価 | 移動速度ペナルティ | 理由 |
|---|---|---|---|
| 小型 (緑) | 論外(ゴミ) | なし | 容量が少なすぎて即座に割れる。速度低下はないが、割れた瞬間から生身にダメージが通り、撃ち合いが成立しない。 |
| 中型 (青) | 推奨(標準) | −5% | 敵と撃ち合うための最低ライン。速度低下も軽微でバランスが良い。 |
| 大型 (紫) | 最強 | −15% | 圧倒的な容量により「軽減バフ」を長く維持できる。ただし、そのままでは足が遅すぎて的になりやすい。 |
ここでジレンマが発生します。 「小型シールドだとヘッドショット数発で死ぬが、中型ならシールドが残っているため同じ弾数を耐えきれる」というのは事実です。しかし、大型シールドの−15%という移動速度低下は致命的です。逃げることも、遮蔽に入ることも遅れ、結果として被弾が増えては本末転倒です。
そこで必須となるのが、特定のスキルです。
大型運用の鍵:スキル「重さへの慣れ」
大型シールドを「最強」足らしめるには、コンバットスキル「重さへの慣れ(Used To The Weight)」の習得が前提となります。 このスキルを5段階目の最大値まで獲得すると、シールドによる移動速度ペナルティが劇的に改善されます。
- 中型シールド: −5% → −3% (2ポイント改善)
- 大型シールド: −15% → −8% (7ポイント改善)
スキルレベル5であれば、大型シールドのペナルティを一桁台(−8%)まで抑え込むことができます。これは「少し体が重い」程度で済み、圧倒的な防御力の恩恵を最大限に活かせるレベルです。 逆に言えば、このスキルなしで大型シールドを装備するのは、ただの動く的になるリスクが高いため推奨されません。
Tarkovとの違いと戦い方
Eroktic氏は『Escape from Tarkov』との比較も非常に興味深い視点で語っていました。Tarkovでは高クラスアーマーを着込むと、弱い弾薬では文字通り「0ダメージ」になり、装備差が理不尽なまでの勝敗を分けます。
しかし『Arc Raiders』のバランスはもっと巧妙です。大型シールドは強力ですが、無敵ではありません。シールドがあってもダメージは通りますし、HPが1未満になれば死にます。
大型シールドの真価は、「遮蔽物(カバー)を使って戦う時」に発揮されます。 スキルで機動力を確保しつつ、カバーを使って回復を挟み、常にシールド(=軽減バフ)がある状態で戦えば、大型シールド装備のプレイヤーを倒すのは至難の業です。
逆に、大型だからといって過信して突っ込み、遮蔽なしで撃ち合えば、集中砲火を受けてあっけなく倒されてしまうでしょう。「慢心こそが最大の敵だ」という彼の言葉は、全レイダーの心に刻むべき教訓です。
まとめ
Eroktic氏の検証動画は、Arc Raidersの戦闘における「生存戦略」を根本から考え直すきっかけを与えてくれました。
- シールドは「追加HP」ではなく「軽減バフ」である。
- 生存するには中型か大型を選び、シールドを割らせないことが重要。
- 大型シールドを使うなら、必ずスキル「重さへの慣れ」で移動速度ペナルティ(−15%→−8%)を相殺する。
まだ小型シールドを使っている方、あるいはスキルなしで大型を使って「遅すぎる」と感じている方は、ぜひ装備とスキル構成を見直して、その「真の硬さ」を体感してみてください。