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『モンスターハンターワイルズ』のSteamでのレビューをまとめてみた!【Monster Hunter Wilds】

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  • モンスターハンターワイルズ』は売上好調ながら、Steam評価は「賛否両論」から「ほとんど不評」へ急落。

  • 最大の不満点はPC版の深刻な最適化不足とバグ、次いでエンドコンテンツ不足やゲームデザインの簡略化。

  • 一方でアクションやグラフィックは高評価も多く、言語圏によっても評価が分かれる二極化が進んでいます。


カプコンの超大型最新作、『モンスターハンターワイルズ』。発売前から大きな期待を集め、リリース後はカプコン史上最速で1000万本販売を達成、Steamの同時接続プレイヤー数もピーク時で138万人を超えるなど、商業的には空前の大ヒットとなりました。

しかし、その輝かしいスタートとは裏腹に、Steamのプレイヤーレビューは「賛否両論」にとどまり、さらに直近のレビューでは「ほとんど不評」という非常に厳しい評価にまで落ち込んでいます。

いったいなぜ、これほどまでに売れている作品が、PCゲーマーからは厳しい評価を受けているのでしょうか。Steamに寄せられた膨大なレビューを分析し、その主な理由をまとめてみました。

統計が示す「失望」:レビューの現状

まず衝撃的なのが、レビュー評価の推移です。 全期間を通した総合評価こそ「賛否両論」(肯定的66%前後)を維持していますが、これは発売初期やメインストーリーをクリアする程度で満足した層の評価が多く含まれています。

問題は「直近30日間」の評価です。こちらでは肯定的なレビューの割合が一時18%〜25%にまで急落し、「ほとんど不評」というステータスが定着してしまいました。これは、長時間プレイしたユーザーや、アップデートを重ねても改善されない問題に直面したプレイヤーの声が強く反映された結果と考えられます。

さらに、この評価は言語によっても大きく分かれています。

表:Steamレビュースコアの言語別内訳(一例)

言語 レビュー件数(概算) 評価ステータス
英語 約73,000~101,000 賛否両論
簡体字中国語 約44,000~91,000 圧倒的に不評
日本語 約17,000 ほとんど不評
ドイツ語 約4,100 大部分が好評
フランス語 約2,600 大部分が好評

このように、日本語圏や中国語(簡体字)圏では極めて厳しい評価が下されている一方で、ドイツ語やフランス語圏では「大部分が好評」となっており、評価が真っ二つに割れている実態が浮かび上がります。

なぜ不評なのか? 6つの主な不満点

では、具体的にどのような点が不満として挙げられているのでしょうか。レビューで最も多く指摘されている順に、主な不満点を整理しました。

1. パフォーマンス・最適化の問題(最大の不満)

圧倒的多数のプレイヤーが指摘しているのが、PC版の深刻な技術的問題です。 「最高スペックのPCでも動作が不安定」「カクつき(スタッタリング)がひどい」といった報告が相次いでいます。RTX 5080や5090といった最新鋭のグラフィックボードを搭載したハイエンドPCでさえ、フレームレートの低下や頻繁なクラッシュに見舞われるという声が多数寄せられています。

特に、精密な操作を要求されるアクションゲームにおいて、このパフォーマンスの不安定さは致命的です。「ゲーム自体は面白いが、技術的な問題に台無しにされている」という意見は、多くのプレイヤーに共通する認識のようです。

発売から数ヶ月が経過しても根本的な改善が見られないことや、アンチチートプログラムがパフォーマンスを悪化させているのではないかという疑惑も、プレイヤーの不満を増幅させています。カプコンが公言していた「PCファースト戦略」との大きなギャップが、信頼の失墜につながっている面もあります。

2. バグ・クラッシュ

最適化不足と関連して、単純なバグやクラッシュの多さも深刻です。 「起動すらできない」「カットシーンで画面が真っ暗になり進行不能になる」「画面消失や無限落石バグに遭遇した」など、ゲームプレイの続行が困難になる致命的な不具合の報告が目立ちます。「9,900円のクラッシュ・シミュレーター」と揶揄する声すらあるほどです。

3. コンテンツ量・ボリューム不足

次に多く指摘されるのが、クリア後のエンドコンテンツの不足です。 「ストーリークリアまで約20時間で終わってしまった」「クリア後にやることが本当に何もない」といった声が多く、従来のモンハンシリーズが誇ってきた「クリア後からが本番」というやり込み要素が大幅に不足している点が批判されています。

『ワールド』における「導きの地」のような、長期的にプレイを続けられるシステムが存在しないため、「フルプライスで買ったのに未完成品(有料ベータ)のようだ」という厳しい意見も少なくありません。

4. ゲームデザイン・難易度の変更

シリーズのベテランファンからは、ゲームデザインの変更、特に簡略化に対する不満が噴出しています。

  • 浅いスキルビルド: 武器スキルと防具スキルが分離され、装備構築の多様性が失われたという指摘。どの武器を使っても似たような装備セットに行き着いてしまい、「試行錯誤の楽しみが奪われた」と感じるプレイヤーが多いようです。
  • 簡単すぎる難易度: モンスターの攻撃力が低く、ハンター側の新システム(集中モードなど)が強力すぎるため、「最高難易度でも簡単すぎる」という声が上がっています。苦労して装備を作っても、それを試すに足る挑戦的な相手がいないため、シリーズの核であった「苦難を乗り越える達成感」が得られにくい構造になっています。

5. UI/UX・演出の問題

ゲームプレイの快適性(QOL)に関する不満も根強くあります。 「UIが直感的でなく不便」「アイテムセットと装備セットが連動しない」「マップが見づらい」といった、基本的な操作性に関する問題が放置されている点が指摘されています。

また、「リアルさを追求するあまり、料理アニメーションなどが冗長になっている」「NPCとの当たり判定が邪魔」など、没入感を高めるための演出が、繰り返しプレイする上でのストレスになっているという意見も見られました。

6. 運営への不信感

これらの問題に対する開発・運営チームの対応も、火に油を注いでいます。 プレイヤーが望むバグ修正やパフォーマンス改善のアップデートは遅々として進まない一方で、プレイヤーが発見した効率的な金策などを潰す「下方修正(ナーフ)」は迅速に行われる、といった姿勢が批判の対象となっています。

「プレイヤーの声が届いていない」という無力感や疎外感が、開発チームへの不信感につながり、否定的なレビューを投稿する強い動機になっているようです。

もちろん「良い点」も多い

これほど不満点が噴出していますが、一方で多くのプレイヤーが高く評価している点も存在します。

  • アクションと戦闘の爽快感: 新アクションの「集中モード」やカウンター、相殺システムなどは、「シリーズ最高」「脳汁が出る」と絶賛されています。戦闘の駆け引きや爽快感は、間違いなく進化していると感じるプレイヤーは多いです。
  • グラフィックと臨場感: オープンワールドでシームレスに描かれる世界の作り込み、モンスターの質感、美しい風景や環境音響は非常に高く評価されています。
  • ストーリーとキャラメイク: 「ストーリーが映画のようだった」という評価や、自由度が増したキャラクタークリエイトを称賛する声もあります。

これらの点から、特にメインストーリーをクリアするまで、あるいは技術的なトラブルに遭遇しなかったカジュアルなプレイヤー層からは、「楽しめた」「遊びやすくなった」という肯定的な評価も寄せられています。

まとめ

モンスターハンターワイルズ』のSteamでの低評価は、深刻なPCの技術的問題と、シリーズのベテランファンが期待した「奥深いやり込み要素」や「歯ごたえのある難易度」が失われてしまったことへの失望、この二つが重なった結果と言えます。

一方で、アクションの根幹やグラフィックの進化には「シリーズ最高峰」との声も多く、ゲームとしてのポテンシャルが非常に高いことも事実です。

多くのプレイヤーが、バグや最適化問題の根本的な解決、そして長期的に遊べるエンドコンテンツの拡充など、今後の大型アップデートによる「真の完成」を待望しています。失われた信頼を回復し、この素晴らしい素材をどう磨き上げていくのか、カプコンの今後の対応が強く問われています。